30年以上に渡って子どもたちと歩んできました

振りかえると・・・

 

他塾に勤めていた頃は、多くの塾人がそうであるように、生徒数の確保と合格実績を上げることに夢中になっていました。当時、伸び盛りの日能研、早稲田アカデミー、現在のサピックスのもとであるTAPなど、気になっていた多くの塾の責任者と会い、多くのことを教えて頂き、参考にしていました。教えて頂いたことは、生徒数を確保するためには、『優秀な生徒を確保する』こと、そして、上位校の合格数を増やすことでした。

当時は、それらの影響を強く受け、偏差値の高い学校への合格を、寝ても覚めても考えている日々でした。そうこうしているうちに、一時、偏差値60以上の学校への合格が、『数』では叶いませんでしたが、『率』では大手塾を抜くことさえありました。

 

やがて・・・

 

RON進学塾が誕生します。やはり、それまでの流れで、上位校の合格者を育てようと頑張りました。小粒な一期生でしたが、力を出し切って、見事に期待にこたえてくれました。ところが、その後、金属疲労で機械が壊れていくように、長年の疲労が原因なのか、やらなくてはいけないという気持ちだけが空回りをして、気力がついていきませんでした。いつしか、他人に任せた塾経営をしようと考えたり、生徒数を増やすことなどの、塾運営のことを考えていました。分かっていたことですが、結局、これらのことは、本当に求めていることではないのです。チラシを撒くことや、拡大することや、説明会や、講演会など、塾運営の形式的なことはすべて中止をして、目の前にいる子どもたちだけを見つめ、静かに、自然の流れに任せていきました。

すると・・・

 

3年ぐらい前から、体の奥から湧き上がるものを感じ始めました。

『ただ単純に、目の前の子どもたちを、がんばる子に育てればいいんだ。』

言葉や頭の中では分かっているつもりでいましたが、体の奥底から、それを実感できるようになってきていました。

この3年間、ブログの『RONの風景』で、親や子どもたちに想いを伝えてきました。

自身もジムに通い、呼吸法を憶え、気の流れを感じ、心と体が軽くなっていき、一人一人を『がんばる子に育てたい』と、その気持ちは益々強くなってきたのです。

 

 そして・・・

 

今、私が一番やりたいことは、子どもたちに『自己肯定感』を持たせることです。

『自己肯定感』を持たせることが『がんばる子に育てる』基になるからです。

『自己肯定感』を持たせるには言葉を超えた、子どもたちの『五感』に訴えるものが必要です。

『認め』・『待ち』・『褒め』・『許す』・『叱る』・『傍にいる』・・・つまり、私の根底にある『かまい』です。この小さな塾で、子どもたちをかまい続けて『自己肯定感』を持てる、がんばる子に育てていきます